近視治療の方法その3<コンタクトレンズによる治療>

 ここで言うコンタクトレンズは、通常のメガネと同じように着用するコンタクトレンズのことではありません。オルソケラトロジーといって、酸素透過性の高いコンタクトレンズを就寝中に着用することで、角膜形状を矯正する屈折近視の治療法に用いられるコンタクトレンズのことです。レンズは朝目が覚めれば外しますが、外した後も一定期間、裸眼での視力を回復することができます。

 レーシックと違って手術を受ける必要が無く、安全性の高い治療法として注目されています。近視の度合いが軽い方ほど効果が高く、最初は毎晩就寝時に装着しますが、やがて月に数回装着するだけで良くなります。その間、定期的に眼科の健診を受けなければなりません。
 角膜のやわらかい若年層に向いている治療法と言われていますが、炎症を起こしたり、目が充血してしまうこともあります。また、強度の近視の方やドライアイの強い方には向いていません。

 料金は医療機関によって異なりますが、目安としては両眼で20~30万円ほど。コンタクトレンズだけ別売りされているわけではなく、治療費の一部となっています。治療費は治療期間によって変わりますし、治療期間は近視の度合いや個人差があって一概には言えません。また健康保険は適用されないので、費用はすべて実費となります。

 治療そのものは毎晩コンタクトレンズを装着するだけの簡単なものですが、逆を言えば治療は自己管理で行う治療法でもあります。利用する場合は必ず眼科医の指導に従い、注意事項をまもるようにしましょう。